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素読のすすめ

平成30年5月15日
素読のすすめ 四字熟語から名詩名文を訪ねる
第20回 『清廉潔白』せいれんけっぱく

清く正しいこと。人柄や態度についていう。
「廉」は直と同じで、まっすぐ正しい。
「潔」も「白」もきよらか、汚れがない。私欲がなく、うしろ暗いところがないこと。

楽しい素読

子游(しゆう)武城(ぶじょう)(さい)()る。()()はく、「(なんじ)(ひと)()たるか。」()はく、「澹台滅明(たんだいめつめい)なる(もの)あり、()くに(こみち)()らず。公事(こうじ)(あら)ざれば(いま)(かつ)(えん)(しつ)(いた)らざるなり。」
    「論語」雍也第六

大意
子游が武城の地の代官となった時に、孔先生がおっしゃるには「お前は武城にいってこれぞという人材を得られたか」と。子游がいうことには「澹台滅明という者がおりました。この者は、進みゆくときには、小さな近道をとらず、必らず正しい大道を通るようにしており、公の政治上の問題がない限り、代官である私の部屋に(ご機嫌伺いや自分の売り込みのために)今まで一度も来たためしがありません」と。
○武城は魯の国の下邑
○澹台は姓、滅明は名
○偃の室は、代官の部屋

平成30年5月1日
素読のすすめ 四字熟語から名詩名文を訪ねる
第19回 『品行方正』ひんこうほうせい

「品」は人柄、「行」はおこない。「方」はもとは四角の意味から「方正」で、きちんとしている。きちょうめんの意。
※行いがきちんとして身持がよい。まじめな態度をいう。

楽しい素読

哀公(あいこう)()う、弟子(ていし)(だれ)(がく)(この)むと()す。
孔子(こうし)(こた)えて()わく、顔回(がんかい)なる(もの)あり、(がく)(この)む、(いか)りを(うつ)さず、(あやま)ちを(ふた)たびせず。不幸(ふこう)短命(たんめい)にして()せり。(いま)(すなわ)()し。(いま)(がく)(この)(もの)()かざるなり。
     「論語」雍也第六

大意
魯の哀公が貴方のお弟子のうちで誰が学問が好きですかというお尋ねの時に、孔子がお答えされたことばに「顔回というものがおりましたが、あれは学問が好きでございました。学んだことを身につけようと努力を怠らず、他の怒りを別人に八ツ当りすることもなく、一度犯した過ちを二度と繰り返すこともありませんでした。」学問を好むということは、つまり書物を読むことが、大変好きということでなく、実際自分の修養となり、立派な人間になるという学問のことです。
この当時の学問というのは、單に知識を習得するということではなくて、いいことを伺ったならばそれを直ちに実行して、立派な人間になるということですから学問を好むということは大変なことです。
そして孔子のいうのには「不幸にして顔回は短命で死にました。今はもうこのような門弟はおりません。その後は、学問を心から楽しんでいるという者の名を、まだ耳にいたしておりません。」

平成30年4月15日
素読のすすめ 四字熟語から名詩名文を訪ねる
第18回 『風林火山』ふうりんかざん

軍隊を動かす際の心得
武田信玄の旗印としてよく知られる語

楽しい素読

()(はや)きこと(かぜ)(ごと)
()(しず)かなること(はやし)(ごと)
侵掠(しんりゃく)すること()(ごと)
(うご)かざること(やま)(ごと)
()(がた)きこと(かげ)(ごと)
(うご)くこと雷霆(らいてい)(ごと)
     「孫子」軍争篇

大意
 軍隊の進むさまは風のように早く
 緩やかに止まるさまは林のように静かに
 敵地を侵略するときは火のように激しく
 守るときはどっしりと山のように動かない
 敵に悟られないさまは闇のように
 行動を起すときは雷のように威勢よくする

※チャンスとみれば一気にこれをつかみとる
 体制をととのえてチャンスをうかがう時は林が立ち並ぶように秩序がある
 「風林火山」とは攻めにも守りにも強い、行動にスピードとメリハリのある集団組織のことです。